正看護師と准看護師が病院以外で働ける場所
診療所(クリニック)
診療所とは、入院の際のベッドを設置していない、もしくは19床以下である医療機関を指します。20床以上あれば病院と呼びます。働き方としては、日勤で勤務の曜日が固定されているケースが多く、規則正しい生活が送りやすいでしょう。
厚生労働省が出している、「平成30年衛生行政報告例(隔年報)」によると、准看護師の勤務先は約7割が病院と診療所というデータがあります。 基本的には看護師が働ける場所であれば、正看護師、准看護師に関わらず働くことが可能ですが、病院以外に勤務したい場合、臨床経験を問われやすい傾向があるので、新卒はまずは病院に勤めることをおすすめします。
介護施設
近年少子高齢化が進み、高齢者の増加に伴い、看護師の需要はますます高まることが予想されます。他の職種と比べて年齢をさほど気にせず、子育てが一段落してからのブランクがあるケースでも働きやすいことが魅力です。病院勤務と比べると収入は下がる傾向にありますが、体力的負担が減りやすく働きやすいと感じる人もいるかもしれません。
訪問看護
近年、在宅で過ごす高齢者や障がい者が増えており、訪問看護の需要も増えています。訪問看護では、准看護師が担当できる業務が少ないため、正看護師が活躍しやすい職場といえます。例を挙げると「訪問看護計画書」や「訪問看護報告書」など計画書や報告書の作成、「24時間対応体制」などは正看護師か保健師の担当業務になります。また、管理者になれるのも正看護師です。
保育園や幼稚園
仕事内容としては、主に子どもや職員の健康や衛生管理関係を担当し、時には保育士のヘルプに入ることもあります。「保健だより」を発行したり、園児や保護者に向けての保健指導、予防接種の案内などを担当したりします。残業も少なく夜勤がないことが特徴です。そのため高給を目指すことは難しいですが、ワークライフバランスを重視する人であったり、子どもが好きな人にはおすすめできる勤務先になります。
一般企業
一般企業に勤務するケースもあります。例えば、医療機器メーカーに勤務したり、企業の産業看護師などとして働きます。
医療機器メーカーに勤務すると、医療行為を行わず、看護師として積み上げた知識を役立てて仕事を行います。自社で取り扱う製品を案内したり、展示会に参加し製品説明を担当する場合もあります。夜勤もなく、土日が休みの企業を選ぶと、プライベートも大切にできる生活を送れることでしょう。
産業看護師は、勤める企業の一従業員という立ち位置で働くことになるケースが多いようです。給与は勤める企業や雇用形態によって大きく変動しますが、産業看護師を雇う企業は大手や上場企業などが多いため安定した生活を送りながら高い給与を得られる可能性があります。